うずまきナルト(NARUTO・BORUTO)の徹底解説・考察まとめ
2022.06.09

うずまきナルトとは、岸本斉史の『NARUTO』の主人公であり、木ノ葉の里の忍だ。
かつて里を襲った怪物・九尾を体内に封印されているため、里の住人からは忌み嫌われていた。しかし里長である火影になって皆を見返すという目標のもと努力を重ね、徐々に信頼を勝ち取っていく。仲間思いで、自分の信念を曲げない性格。里を抜けたライバルで親友のうちはサスケを連れ戻すため奮闘する。物語終盤ではサスケと協力して最後の強敵を倒し、英雄となった。続編である『BORUTO』では七代目火影に就任し里の平和のために力を尽くす。

うずまきナルトのプロフィール・人物像

年齢:12・13歳→16・17歳
身長:145cm(12歳時)→147cm(13歳時)→166cm(16・17歳時)→180cm(19歳以降)
体重:40kg(12〜13歳時)→50.9kg(16・17歳時)
誕生日:10月10日
声優:竹内順子、小暮英麻(「おいろけの術」使用時)

うずまきナルトとは、岸本斉史の『NARUTO』の主人公で木ノ葉の里の忍だ。語尾が「てばよ」という特徴的な口調で、ラーメンが好物だ。仲間思いで自分の信念を曲げない性格。

かつて里に襲来した怪物・九尾を体に封印された人柱力であり、里の住人からは嫌悪される。しかも生後間もなく封印され、そのことを知らされず育ったため、自分が里の人間から嫌われる理由を知らなかった。

忍者養成学校である忍者アカデミーでは、成績が最下位で落ちこぼれていた。アカデミー卒業試験にも落ちたが、禁術「多重影分身」を習得し卒業、下忍になる。下忍になってからは、ライバルのうちはサスケ、ヒロインの春野サクラとともに、はたけカカシ率いる第七班に所属した。カカシの指導やサスケとの切磋琢磨により成長を重ねる。

2年半の修行から里に帰還した後は、兄への憎しみにとらわれ里を抜けたサスケを連れ帰ろうと奮闘する。

最終的にサスケを憎しみから解放することができたナルトは木ノ葉の里の英雄となり、続編の『BORUTO』では七代目火影を務める姿が描かれる。

うずまきナルトの来歴・活躍

出生後すぐ九尾を封印される

ナルトは四代目火影・波風ミナトと、うずまきクシナの間に生まれた。母クシナは九尾を体に宿す人柱力であり、出産はミナト立ち合いのもと極秘裏に進められた。出産の時期は九尾の封印が弱まるため、それを抑える必要があったのだ。無事にナルトが生まれ安堵したのも束の間、仮面の男(うちはオビト)が突然現れ、クシナから九尾を抜き取ってしまう。オビトはのちにナルトの師となる、はたけカカシの同期の忍で死んだとされていた。しかし思いを寄せていた同期のリンの死を機に世界に絶望し、巨大幻術による理想の世界を作る野望を抱いていた。全ての人々を幻術にかけるために、膨大な力を持つ九尾が必要だったのだ。オビトは九尾に木ノ葉の里を襲わせたが、ミナトがそれを阻止し、九尾を取り返すことに成功する。そして九尾をナルトに封印しこの世を去った。クシナも九尾を抜かれた反動で、ミナトと同様死んでしまった。後には九尾を封印されたナルトだけが残されたのだった。

アカデミー時代

いたずらをして存在をアピール
ナルトはアカデミー時代、いたずら小僧だった。歴代の火影の顔岩にたびたび落書きをして、担任のうみのイルカに叱られている。しかし、このいたずらは里の住人に自分の存在を認めさせるためにやっていたことでもあった。ナルトにとっては、いたずらでしか自分を表現できないもどかしい時代であった。

落ちこぼれ、卒業試験に落ちる

ナルトはアカデミーで落ちこぼれていた。特に分身の術は苦手で、それが原因で卒業試験に落ち続けていた。落ち込むナルトに付け込んだのは木ノ葉の忍ミズキだった。彼はナルトに、ある巻物を取ってくれば卒業できるとした。それを真に受けたナルトは三代目火影の家に侵入して巻物を持ち出し逃走する。しかしその巻物は禁術が記され封印されたものだった。ミズキは禁術を得るためにナルトを利用したのだった。里の大人がナルトを捜索する中、担任のうみのイルカはいち早くナルトを発見し、ミズキがそそのかしたことを知る。追ってきたミズキと戦闘になりイルカは負傷する。それを見たナルトは、巻物に記された禁術「多重影分身」で大勢に分身しミズキを倒した。分身を習得したことでイルカはナルトの卒業を許したのだった。

下忍となり第七班に所属する

ナルトはアカデミーを卒業し晴れて下忍になった。下忍は3人1組で担当の上忍と班を結成し任務にあたることが慣例となっている。ナルトはライバルのうちはサスケとヒロインの春野サクラとともに、はたけカカシ率いる第七班に所属することとなった。

鈴取り演習でカカシから認められる

第七班の初めての演習は鈴取り演習だった。カカシが腰に提げた2個の鈴を3人で奪い合う。取れなかった者は丸太に縛られる罰則付き。さらに演習をクリアできなかった者はアカデミーからやり直させると言われ、3人に衝撃が走る。
演習が始まった。後先考えず闇雲に突っ込んでくるナルト、思いを寄せているサスケで頭がいっぱいのサクラ、そんな2人を足手まといと決めつけ単独プレーに走ったサスケをカカシは見かねる。忍に最も大切なのはチームワークだとカカシは3人に説き、午後の演習に備えるよう言うのだった。抜け駆けして昼食を食べようとしたナルトを丸太に縛り付けたカカシは、ナルトに昼食をやらないよう残りの2人に言いつけその場から消える。するとサスケはナルトに弁当を差し出した。カカシの気配は消えているとしたサスケは、午後からは3人で鈴を目指す旨言う。心配したサクラも、カカシの気配がないことを感じると弁当を食べさせる。一部始終を隠れて見ていたカカシは3人の前に突然姿を現し、3人とも演習クリアだと告げた。3人の中にチームワークを見たからだ。ナルトが忍として第一歩を踏み出した瞬間だ。

波の国の職人・タズナを護衛

簡単な任務をこなしていたナルト達に高難度の任務が舞い込む。それは波の国の橋職人タズナを故郷まで護衛するというものだ。波の国の物流を牛耳る富豪・ガトーが、巨大な橋を架けようとしているタズナに刺客を放っていた。タズナの橋が完成してしまうと、物流を握れなくなるからだ。

桃地再不斬(ももちざぶざ)と戦う

護衛中、鬼人・桃地再不斬(ももちざぶざ)が刺客としてナルト達の前に現れた。再不斬は暗殺を生業とし、手配書に載る凶悪な忍だ。ナルト達では到底手におえないと判断したカカシは再不斬と1対1で戦うも、再不斬に身動きを封じられてしまう。窮地に陥った一行だったが、ナルトとサスケの連携プレーでカカシの解放に成功。技を見切ったカカシは再不斬を瀕死に追い込んだ。

木登り修行

再不斬との戦闘で力を使い切ったカカシは、タズナを波の国へ送り届けるとそのままタズナの家で療養することとなった。カカシは療養の間、ナルト達に木登りの修行を課した。足の裏から体内エネルギーのチャクラを一定量放出し続け、木に吸着させて登る修行だ。チャクラは忍術のもとになるもので、今後の忍術習得の基本となる修行だ。最初ほとんど登れなかったナルトだったが、サスケと競い合いながら修行に励み、木の一番上に登れるまで成長した。

再不斬と再戦

カカシによって瀕死に追い込まれた再不斬だったが、白(はく)という仲間の少年に命を救われていた。彼らはタズナを殺すべく再びナルト達の前に立ちはだかった。ナルトとサスケは白と2対1で戦闘になった。白は出現させた多数の氷の鏡に入り込み、高速で鏡の間を移動し攻撃してくる。ナルト達の攻撃は白には通用しない。そして、白の針状の武器・千本がサスケを襲った。体中に千本を刺されたサスケは、重傷を負って意識を失ってしまう。仲間を倒されたナルトは我を失い九尾の力を暴走させ、一転して白に大ダメージを負わせる。同じタイミングでカカシは再不斬を追い詰めていた。再不斬にとどめを刺そうとしたカカシの攻撃に、瀕死の白は自ら飛び込み再不斬を庇うのだった。

自分を最後まで守って死んだ白を、都合の良い道具だったと再不斬は痛快に笑ったが、それは本心ではなかった。突如ガトーと大勢の配下に囲まれ、自身がガトーに切り捨てられたことを知った再不斬は、ナルト達と協力してガトー達を迎え撃った。再不斬の鬼気迫る闘いに敵は怯み、ついに退却する。瀕死状態となった再不斬は、白の亡骸のもとに自分を運んでほしいとカカシに頼む。できれば白と同じ場所に行きたいと涙しながら再不斬は息絶えた。忍という道具に徹しようとして、人間としての感情を捨てきれないまま必死に生きた二人。その死を目の当たりにしたナルトは、戦闘力だけでなく精神的にも大きく成長するのであった。